ももクロが生バンド配信ライブで90分一本勝負、「モノクロデッサン」で今年の夏を締めくくる

ももいろクローバーZのオンラインライブ「The LIVE ～諦めない夏～in ABEMA」が昨日9月19日にABEMA PPV ONLINE LIVEにて生配信された。

当初、ももクロは9月19、20日に埼玉・メットライフドームで「ももクロ夏のパノラマ地獄2021 ～Survive！～」と題した夏の大型ライブを行う予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大の状況を踏まえて中止を決断。その代替企画として、メットライフドームで披露するはずだった楽曲を中心に90分一本勝負のオンラインライブを繰り広げる「The LIVE ～諦めない夏～in ABEMA」の実施を決定した。この公演ではバックバンドのダウンタウンももクロバンド、通称DMBもひさびさにステージに加わり、ストレートかつパワフルなライブパフォーマンスが展開された。

ライブの開演時刻になると、2011年から約10年におよぶ歴代の夏ライブの写真が映し出され、期待に胸を膨らませるモノノフ（ももクロファンの呼称）の声でコメント欄があふれる。そしておなじみの登場SE「overture ～ももいろクローバーZ参上!!～」が流れたのち、迷彩柄のシースルー衣装に身を包んだももクロがDMBとともに姿を現した。4人はサングラスをかけ、バンドのエネルギッシュな演奏に合わせてGLIM SPANKY提供のブルースロックナンバー「レディ・メイ」をクールに歌唱。曲の途中にさっそうとサングラスを外し、モノノフの心を鷲掴みにした。続いて「愛を継ぐもの」「ロードショー」を力強く歌唱した彼女たちは、「週末ヒロイン、ももいろクローバーZ！」というお決まりの挨拶を決め、1人ひとり自己紹介。カメラの向こう側に屈託のない笑顔を振りまいた。

にぎやかなMCを終えたももクロは、ももいろクローバーZ with ファンキー加藤名義で発表した東北楽天ゴールデンイーグルス・田中将大投手の登場曲「On Your Mark」、いつもは終盤で披露されることの多いライブの定番曲「走れ！ -ZZ ver.-」、映画「劇場版『美少女戦士セーラームーンEternal』」の主題歌「月色Chainon」を畳みかけるように連続で歌唱する。さらにイントロで「カルミナ・ブラーナ」をサンプリングした壮大なスケールのナンバー「Neo STARGATE」が流れ始めると、コメント欄やTwitter上はモノノフによる興奮と歓喜の声でいっぱいに。この曲がパフォーマンスされるのはひさびさのことで、現在の4人体制では初披露となった。

ライブ終盤のブロックでは海外ユーザーを中心にTikTokで人気となった「ニッポン笑顔百景」のリメイクバージョン「ニッポン笑顔百景 -ZZ ver.-」がパフォーマンスされ、扇子を手にしたメンバー、和風のサウンドを生み出すDMBによって活気あふれるステージングが繰り広げられる。続いて「ザ・ゴールデン・ヒストリー」の曲中にバンドメンバーをテンション高く紹介した4人は、夏の終わりを感じさせるポップチューン「Re:Story」を情緒たっぷりに歌唱。全10曲におよぶライブ本編をあっという間に駆け抜けた。

アンコールは「アンコール1曲目は何だと思いますか？」などの画面上のアンケートを経てスタート。Tシャツ姿で再びカメラの前に登場したももクロは百田夏菜子の伸びやか歌い出しで始まる「吼えろ」をパフォーマンスし、アンケートの選択肢になかったまさかの選曲でライブを再開した。そして4人はメッセージソング「PLAY!」を通して「離れていてもわかるから」とカメラの向こうに歌いかけたのち、このライブを締めくくるラストナンバーとして「モノクロデッサン -ZZ ver.-」を歌い始める。「モノクロデッサン」は各メンバーカラーを盛り込んだ歌詞が特徴の楽曲で、4人体制でセルフリメイクした「-ZZ ver.」が披露されるのはこれが初めて。「どの色が欠けてもこの夢の続きは描けないから いろいろとあるけどめげずにゆくのさ」を「どの色が欠けてもこの夢の続き描けてないから いろいろあったけどめげずにいくのさ」にアップデートされた歌詞がモノノフの涙を誘い、感動的な空気の中で「The LIVE ～諦めない夏～in ABEMA」の幕が閉じた。

終演後、ABEMA PPV ONLINE LIVEでは切ない夏のナンバー「Hanabi」をBGMにしたエンディング映像を挟み、ライブの反省会としてももクロとDMBによるアフタートークが配信された。10月2日（土）12:00～11月1日（月）23:59には「The LIVE ～諦めない夏～in ABEMA」の完全版がアーカイブ配信される。