やついフェス、今年はオンラインで開催　20・21日にユーチューブなどで無料配信

　お笑いコンビ「エレキコミック」のやついいちろう（45）の主催で東京・渋谷エリアで毎年行われる音楽とお笑いの祭典（通称やついフェス）が、今年は6月20、21日に「ONLINE　YATSUI　FESTIVAL！2020」としてユーチューブやLINE　LIVE、インスタグラム、ニコニコ生放送などを通じて無料で配信される。日本初のオンライン型フェスに挑むやついが、本紙などに意気込みを語った。

　やついが「DJやついいちろう」として2013年から始めた初夏の風物詩は、新型コロナウイルス感染拡大により一時は中止が決定した。しかし「中止になるにしても、何かできないか」と思案した結果、全国規模でオンラインのフェス開催という壮大なプランが動きだした。

　毎年、渋谷エリアの複数のライブハウスで開催してきたやついフェスの特性を生かし、ユーチューブやインスタなどの各プラットフォームをそれぞれライブハウスに見立て、通常のフェス同様にネット上を周遊するイメージで楽しんでもらおうというのがコンセプトで、10日現在、過去最多となる200組以上の出演が決定している。

　北海道から沖縄まで全国7都市のライブハウスも賛同。地元在住のアーティストや芸人が、東京までの移動なしで無観客ライブをオンラインで届ける。韓国も調整中。自宅からのリモート出演者もいるという。

　スマートフォンから指一本で視聴可能な無料フェス。出演者の大半が「面白そう」と反応も上々。やついは「妊婦の方や海外在住の方から『オンラインになってうれしい』という声をいただきました。誰もやったことがないので、うまくいくかわからないですけど、そういう意味でも楽しみです」と胸を躍らせている。

　主な出演者はDJやついいちろうを筆頭に、アイドルグループ「ももいろクローバーZ」の高城れに（26）と佐々木彩夏（24）、私立恵比寿中学、サンプラザ中野くん（59）、ダイアモンド☆ユカイ（58）、お笑いコンビ「スピードワゴン」の小沢一敬（46）、阿佐ヶ谷姉妹、ROLLY（56）、大槻ケンヂ（54）ら。恒例の“セクシー枠“では、手島優（37）が率いるユニット「爆乳ヤンキー」に、今年はやついの相方・今立進（44）が加わるという。

　やついは「ももクロの高城れにさんは21日が誕生日。ご自身の誕生日に出てくれるのは、すごく意味があると思います」と期待を寄せた。

クラウドファンディングで資金調達

　○…使用を予定していた各会場のキャンセル費や広告費などの赤字解消と、オンラインフェスを無料開催させるため、主催者側は国内最大のクラウドファンディング「CAMPFIRE（キャンプファイヤー）」を通じて5月20日から資金調達を開始。最終目標額は1500万円で、10日午後7時現在で1146万7073円が集まっている。募集は21日まで。

　また、全国規模でのオンラインフェス開催にあたり、公式サイトに「フードコート」を開設。ページ上のリストバンドを印刷し、渋谷のほか全国各地の協力店舗に持参すると割引や特別メニューが注文できるなど、「食」でもオンラインフェスを楽しめる。