アイドルグループのももいろクローバーZと、日本文学研究者のロバート・キャンベル氏が“フェチ”について語り合う、日本テレビの動画配信サービス「テレビバ」の新番組『Fの遺伝子』(毎週土曜更新)が、3日からスタートした。このほど行われた初回収録は、ももクロの知的好奇心が爆発して大盛り上がり。その興奮冷めやらぬメンバーとキャンベル氏に話を聞いた――。

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    (左から)佐々木彩夏、百田夏菜子、ロバート・キャンベル氏、玉井詩織、高城れに

『Fの遺伝子』の“F”は、「フェティシズム」から取ったもの。もともとは宗教用語で物体の崇拝を意味する言葉だが、日本では「フェチ」と略され、性的なイメージを想起する人が多い。そこで番組では、自分だけだと思い込んでいるこだわりや好きなものをさらけ出して「フェティシズム」を再定義することを目指しており、キャンベル氏は「パッションがあふれ出てくるような番組にできれば」と意気込む。

一方で、キャンベル氏は「深いところに入りすぎると、(ももクロの)みんながフリーズしちゃうんじゃないかと思ってたんです」と不安を感じていたそうだが、当のメンバーたちはどこ吹く風。高城れには「私たち、結成して10年やってきても、フェチとか1つのことに対して深く話し合うこともなかったし、それを視聴者の方にお届けするっていう機会もなかったので、とても勉強になります」と充実の表情だ。

玉井詩織は「人の“好き”を紹介されると『じゃあ今度試してみよう』ってなって、新しい自分を発見できるんじゃないかなって思います。それに、何気なく『これ好きだな』『これ嫌いだな』と感じていたものにも、ちゃんと理屈があるというのを(キャンベル)先生が詳しく教えてくれるので、興味深いです」といい、佐々木彩夏も「自分の好きだなと思うことを、もっともっと突き詰めてみたいなと思うきっかけになりました」と、意欲がわいてきた様子。

また、百田夏菜子が「フェチって本当に人それぞれなので、同じフェチを持っていて『分かるー!』って共感するのも楽しいし、話していくとどんどん会話が広がっていくから、新しいものが生まれそうな気がするよね」と話すと、キャンベル氏は「夏菜子ちゃんが一番フェティシズムを持ってる気がする」と指摘し、他のメンバーも「あるかもしれない」「よく見てらっしゃる」と同意の声があがった。

ももクロメンバーにそれぞれの“フェチ”を聞いてみると、百田は「ホクロがすごい好きで、人を見て『あの配置いいなー』とか『隣のホクロとの組み合わせ最高!』みたいに思うんです」と思い出して興奮し、高城は「爪の形とか最近見ちゃいます。女性だったらあーりん(佐々木)の爪の形が本当に好きで、縦長なんです」、その佐々木は「触り心地がすごい好きで、小さい頃からママのキャミソールをずっとニギニギしてました」と、次々に告白。

玉井は「シールとか、何かを“はがす”のが好きです。小学校の時、自分の机の端っこにボンドを塗って何日か乾燥させて、良い時にベリベリとはがしたりしてました」と些細な喜びを明かしたが、高城に「日焼けした人の皮もはがすんですよ!」と、その異常ぶりを暴露されてしまった。

この番組はYouTubeでも配信されているが、日頃から「YouTuberになりたい」と明言していたという佐々木は「お風呂の中でもずっとYouTubeを見ているので、YouTuberになれてうれしいです」と念願かなった様子。百田も「周りの友達と話していても、ネットの話題が多いんですよね。私自身もグループ自体もネットについていけてないところがあるので、その世界に少し踏み入れることができているのはうれしいです」と声を弾ませた。

それを受け、キャンベル氏は「(YouTubeは)おすすめの動画が出てくるじゃないですか。だから、この番組を見ているユーザーがどこの動画から引っ張られて来たのか、すごく興味があるんですよね」といい、「彼女たちと一緒に番組をやってると、そのワールドが縦横無尽に広がると思うので、通勤中とか通学中とか寝る前にちょっと見て異次元に飛ぶような、テレビではできないことが楽しめると思います」とアピールしている。

初回は「聴覚」をテーマにしたシリーズを、その後は「臭覚」をテーマに配信予定だ。